在宅酸素療法(HOT)

こんにちは!

訪問看護れんげ草 看護師の奥島です!

 

最近、コロナウィルス感染症による在宅療養に関連して

「在宅酸素療法」がテレビで取り上げられるのを目にします。

この治療は肺炎や心不全(心臓病)の呼吸困難を改善するために用いられます。

今回はそんな 「在宅酸素療法」 について解説したいと思います。

 

まず、「在宅酸素療法」とは

読んで字のごとく「在宅(自宅)で酸素吸入の治療」を行うことです。

医師や看護師の間では「HOT(ホット)」と呼ばれることが多いです。

在宅酸素療法は英語で「Home Oxygen Therapy 」なので

HOTとは、この頭文字をとった略称です。

 

~ そもそも酸素療法って? ~

まず、なぜ酸素療法が必要になるのか。。。

人間は低酸素状態が続くと生命維持が困難になってしまいます。

そんな状態を改善するために行うのが酸素療法なんです。

 

人間が低酸素に陥ってしまう病気は様々ありますが、

代表的なものは心不全や肺炎です。

これらの病気では、肺で体内に酸素を取り込む効率が悪くなってしまいます。

酸素療法の考え方は、

酸素を送り込むことで効率の悪さを補おう、ということなんですね。

改行

~ HOTを使った生活 ~

ここまでは医学的なうんちくが多くなってしまいました。

そろそろ、HOTを利用した「在宅生活」について説明しましょう!

 

★ どうやって酸素を吸うの?

酸素濃縮器や酸素ボンベにチューブをつなぎ、

カヌラやマスクと呼ばれる器具を介して患者さんへ酸素を届けます。

ネーザルカヌラ
酸素マスク

 

自宅では酸素濃縮器。 屋外(外出先)では酸素ボンベ。

といった風に使い分けることが多いです。

持ち歩き用の酸素ボンベ。左写真に写っている機械で酸素量の調整を行います。

 

酸素濃縮器。光っている数字は酸素量を表しています。

 

濃縮器もボンベも、メーカーや製品によって形や大きさは異なります。

詳しくは、TEIJI〇さんやDAIKI〇さんのホームページでご覧ください!!

 

★ 火気厳禁!

酸素療法というからには、酸素を使っています。

そう、酸素です! よく燃えます!!

なので、酸素療法を行っている方は喫煙やガスコンロでの調理など、

あらゆる火の気を遠ざける必要があります。

 

もしも、酸素に引火したら。。。

着火!!

↓↓↓ こんなことになってしまうかも ↓↓↓

こうはなりたくないですね

★ 酸素吸入の容量

酸素吸入に必要な酸素量は

病気の種類や体調によって個人差が大きいです。

医師の指示に従って、適切な投与量を心がける必要があります。

 

もう一つ大切なのは、

酸素吸入の量は安静時と労作時でも変わる、ということです。

生活に合わせて酸素投与量を操作する必要があります。

安静時とは、くつろいでいる時

労作時とは、何かしら活動をしている時

と、考えてください。

 

酸素吸入は吸いすぎも悪影響がありますので、

お薬と同じで、用法容量を守って使うことが大切です。

 

~ 終わりに ~

今回は在宅酸素療法(HOT)についてご紹介しました。

私、奥島は呼吸器内科病棟での勤務経験もあり、

HOTをしながら生活を送っている利用者様への訪問も行ってきました。

酸素は身体の負担を減らしてくれる薬にもなりますが、

病気の種類によっては過剰な酸素投与が悪影響を及ぼすこともあります。

正しい知識に基づいて活用していくことが大切です。

私たち、訪問看護 れんげ草では、

様々な経験を活かして在宅生活を全力で支えていきたいと思います。

現在HOTを利用中の方や息苦しさなどでお困りの方、

このような状態のご家族の介護をされているご家族さま、

お気軽に訪問看護 れんげ草へご相談ください!!

経験豊富なスタッフが在宅生活をサポートさせていただきます!

 

投稿者: 奥島 嵩弥