れんげ草の吉田です。
れんげ草では、お看取りのケアをさせていただいています。
お看取りのケアの中で、とても大事にしていることがあります。
それは、それぞれの苦痛が関係しあっているという、トータルペインの考え方です。
①身体的苦痛
体の痛みや、だるさや息苦しさなどといった直接的な痛みのことです。
痛みの強さや、場所、種類、頻度を確認しています。
また、痛み止め(定期薬剤やレスキュー)が効果的に使えているかを確認します。
特に麻薬を使用している方は、管理や副作用などを注意深く観察し、医師や薬剤師と連携して対応します。
だるさや息苦しさの方は、体の姿勢や動きを調整したり、酸素の管理をお手伝いします。
②社会的苦痛
経済的な問題や、仕事の面など、その方の立場に立って、ご家族やケアマネジャーなどから意見をいただいて対応します。
③精神的苦痛
病状に対する不安や怒り、孤独感、焦燥感やうつ状態などの精神面を把握します。
十分に睡眠がとれているか、食欲はどうかなど、悩みを聴いたり、丁寧にサポートします。
うつなどの精神的な症状が見られた時には、医師と連携して、必要時、治療につなげます。
④スピリチュアルペイン
生きる価値、死への恐怖などです。
スピリチュアルペインのケアには、明確な答えはない、と言われています。
れんげ草のスタッフが、スピリチュアルのケアで大切にしていることは、
一人の医療者として、目の前の苦しんでいる方に向き合うことです。
支えになっていること理解し、大切な家族、その関係性を強めます。
十分に生き抜いた、それを支えた、と感じていただくこと。
やりたいと強く望んでいらっしゃることを、できるだけ安全に、
そして、楽しく過ごせるように、努力したいと思っています。