苦痛への援助(トータルペイン)

れんげ草の吉田です。

れんげ草では、お看取りのケアをさせていただいています。

お看取りのケアの中で、とても大事にしていることがあります。

それは、それぞれの苦痛が関係しあっているという、トータルペインの考え方です。

身体的苦痛

体の痛みや、だるさや息苦しさなどといった直接的な痛みのことです。

痛みの強さや、場所、種類、頻度を確認しています。

また、痛み止め(定期薬剤やレスキュー)が効果的に使えているかを確認します。

特に麻薬を使用している方は、管理や副作用などを注意深く観察し、医師や薬剤師と連携して対応します。

だるさや息苦しさの方は、体の姿勢や動きを調整したり、酸素の管理をお手伝いします。

社会的苦痛

経済的な問題や、仕事の面など、その方の立場に立って、ご家族やケアマネジャーなどから意見をいただいて対応します。

精神的苦痛

病状に対する不安や怒り、孤独感、焦燥感やうつ状態などの精神面を把握します。

十分に睡眠がとれているか、食欲はどうかなど、悩みを聴いたり、丁寧にサポートします。

うつなどの精神的な症状が見られた時には、医師と連携して、必要時、治療につなげます。

スピリチュアルペイン

生きる価値、死への恐怖などです。

スピリチュアルペインのケアには、明確な答えはない、と言われています。

れんげ草のスタッフが、スピリチュアルのケアで大切にしていることは、

一人の医療者として、目の前の苦しんでいる方に向き合うことです。

支えになっていること理解し、大切な家族、その関係性を強めます。

十分に生き抜いた、それを支えた、と感じていただくこと。

やりたいと強く望んでいらっしゃることを、できるだけ安全に、

そして、楽しく過ごせるように、努力したいと思っています。